中国に星の数ほどあるティースタンド。その中で、いま最も圧倒的に勢いがあるのが「蜜雪冰城(MIXUE/ミーシュエ/mìxuě bīng chéng)」です! 1997年に創業したミーシュエは、今年上半期の売上も前年同期比約40%伸びるなど、快進撃を続けています。
現在、ミーシュエは海外12カ国で5,300店舗以上を展開し、今やマクドナルドやスターバックスを上回る世界最大の飲食チェーンブランドに成長しました。日本でも池袋や横浜に店舗があり、本場のティードリンクを楽しむことができます。
この記事では、ミーシュエが人々に支持される理由、創業者のサクセスストーリー、中国語でのオーダー方法などについて解説していきます。
目次
1.ミーシュエが愛される理由:驚きの低価格戦略
2.貧困から河南省ナンバーワン富豪へ——創業者・張紅超氏の物語サクセスストーリー
3.中国語で注文してみよう!ミーシュエのオーダー基本ステップ
4.現地で人気のドリンクTOP3
5.まとめ:ちいかわとのコラボも!中国発・世界中で愛されるミーシュエへ!
ミーシュエが愛される2つのワケ:低価格と豊富な商品展開
中国には無数のティードリンクスタンドが存在します。では、なぜ「ミーシュエ」が支持されているのでしょう?
その秘密はズバリ――「薄利多売」を基本とする低価格戦略と豊富な商品展開にあります。
驚きの低価格
ミーシュエのドリンクは1杯6〜8元(約120〜160円)で、他の人気ティードリンクブランドの15〜30元(約300〜600円)と比べても、お財布に嬉しい価格設定です。これは、コストを徹底的に抑える企業努力によって実現されています。
定番ドリンクからデザートまで、種類が豊富
定番のフレッシュジュースやタピオカミルクティーから、ソフトクリームやサンデーなどデザート類まで、ミーシュエのメニューは多種多様。新商品も絶えず発売されるので、飽きられることがありません。
ミーシュエの創業者・張紅超氏とはどんな人物なのか?
貧困家庭から河南省ナンバーワン富豪へ
2025年6月に発表された「新财富500創富榜」によると、ミーシュエの創業者・張紅超(zhāng gōng|hóng chāo)氏と弟の張紅甫(zhāng hóng fǔ)氏の資産は1179.4億元に達し、河南省トップの富豪となっています。
しかし、成功への道のりは平坦なものではありませんでした。張氏は河南省の貧しい家庭生まれ、子供の頃から勉強は嫌いでしたが、「起業したい」という夢を持っていました。しかし、貧しい両親からの資金援助は望めず、張氏はレストランの従業員になります。
その後、ウズラ飼育やうさぎ飼育、自転車修理業に挑むも次々と失敗する彼を唯一見捨てることがなかったのが張氏の祖母でした。張氏は祖母が出資した僅か3000元(約60,000円)を元手として小さな店を開きます。
「コスパ王」と称されるほど徹底したコスト削減と、独自のレシピにこだわったデザートを母校の前で販売したことが発端となり、これが人気を呼んで「蜜雪冰城」誕生へとつながりました。
かつてはひと月に数十元しか稼ぐことのできなかった張氏ですが、44歳で河南省ナンバーワンの富豪となるのです。張氏のサクセスストーリーはアリババの馬雲氏と似ています。「何度失敗しても、決して諦めないことが成功につながる」——まさに“中国版・逆転ストーリー”を叶えた人物なのです!
ミーシュエのドリンクを中国語で注文してみよう
注文の基本ステップ
ミーシュエはドリンクの種類やカスタマイズが豊富。しかし、その分注文が難しく感じることがあるかもしれません。スムーズに注文するために、基本ステップを押さえておきましょう。
Step 1:ドリンクを選ぶ
Step 2:サイズを選ぶ
大杯/中杯(dà bēi / zhōng bēi)
Step 3:氷・砂糖の量を選ぶ
加热(jiārè:ホット)/常温(chángwēn:常温)/加冰(jiābīng:氷あり)/去冰(qùbīng:氷なし)/正常糖(zhèngcháng táng:通常の甘さ)/少糖(shǎo táng:甘さ控えめ)/无糖(wú táng:砂糖なし)
Step 4:トッピングを追加する
珍珠(zhēnzhū:タピオカ)、椰果(yēguǒ:ナタデココ)、巧克力酱(qiǎokèlì jiàng:チョコレートソース)、芋圆(yùyuán:タロ芋団子)、奥利奥饼干碎(ào lì ào bǐnggān suì:オレオクランチ)、鸡蛋布丁(jīdàn bùdīng:プリン)、脆波波(cuì bōbō:寒天)
★注文例
例えば、「氷なし、普通の甘さでタピオカ入りのレモン水」で注文したいなら……
→ 「我要(wǒ yào)一杯(yì bēi)柠檬水(níngméng shuǐ),去冰(qùbīng)正常糖(zhèngcháng táng),加珍珠(jiā zhēnzhū)」と伝えましょう。
「難しそう」と思いますか?でも心配はご無用。中国人でも「ティードリンクスタンドで注文するのが苦手」と感じる人は少なくないのです!口頭での注文が不安な場合は、下のようにメモに書いて店員さんに見せればスムーズに伝わります。
ミーシュエの人気ドリンクTOP3
「ミーシュエのドリンクは種類が多くて迷う」という方のために、中国版インスタ「小紅書(xiǎo hóng shū)」調査による現地で人気のドリンクTOP3を紹介します。
1位 冰鲜柠檬水/bīng xiān níng méng shuǐ
フレッシュレモネード。定番人気No.1。さっぱり&低カロリー。「5分糖」でオーダーすると、酸味と甘味のバランスが絶妙。
2位 蜜桃四季春/mì táo sì jì chūn
桃の果肉入り烏龍茶。「少冰・三分糖」がオススメ。チーズ四季春やアイスクリーム四季春など、日本でも楽しめます。
3位 茉莉奶绿/mò lì nǎi lù|lǜ
ジャスミンミルクグリーンティ。爽やかな香りが暑い日にぴったり。ホットでもアイスでも楽しめるスティックタイプのパッケージもあり、お土産にもオススメです!
フルーツや綿菓子などを持ち込んでトッピングし、オリジナルの“映えドリンク”を作ってSNSにあげるネットユーザーもたくさんいます。私たちも、いろいろ試してみたくなりますね。
まとめ
リーズナブルな価格と種類の豊富さで圧倒的な人気を誇る中国発のティースタンドのミーシュエ。今年は人気アニメ〖羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)』や『ちいかわ』ともコラボして話題になりました。
ミーシュエは現在、中国本土以外に東南アジア中心に店舗を展開していますが、今年香港市場で上場を果たし、今後はグローバルブランドとして店舗規模を更に拡大していく計画です。今後の日本での新店舗展開にも期待が高まりますね!
そして張氏の成功は、“あきらめなければ夢は叶う”という勇気を私たちに与えてくれます。あなたも中国で、また日本の店舗でも、ぜひミーシュエドリンクを味わってみてくださいね!