あなたは合格できる?中国の公務員試験にチャレンジ
中国の公務員試験の内容は筆記試験・論文・面接です。筆記試験では「一般常識」「言語の理解と表現」「数量関係」などの力が試されます。
実際にどんな問題が出題されているのでしょうか。過去の問題をいくつかピックアップしてみました。あなたは86倍の難関を突破できるでしょうか?
―常識問題―
問題:“北京时间” 取自哪里?
A 北京
B 内蒙古
C 河北
D 陕西
答え:D
※ 「”北京時間“はどこから取っているでしょうか?」。
実は、ニュースでよく聞く「北京時間」は、北京ではなく、陕西省の西安が基準となっています。
問題:我国唯一外国人命名的城市?
A上海
B西双版纳
C大连
D成都
答え:C
※ 「我が国で唯一、外国人が命名した都市は?」
大連は、なんと日本とロシアが合同で命名した名前です。ロシア名のダルニー(遠く)と発音が似ていることにも由来します。
問題:我国最高国家权力机关是( )
A 国务院
B 全国人民代表大会
C 最高人民法院
D 最高人民检察院
答え:B
※「中国の最高権力機関は?」
中国の最高権力機関は、“全人代”と呼ばれる全国人民代表大会です。
―数字推理問題―
問題:1, 2, 4, 7, 12, ( )
A 18
B 19
C 20
D 22
答え:C
※1+2+1が4,2+4+1が7・・・7+12+1で20。まるでクイズですね!
問題:某人以每小时10公里的速度从甲地骑车前往乙地,中午12:30达到。若以每小时15公里的速度行驶,上午11:00到达,则他出发的时间是:
A 7:15
B 7:30
C 7:45
D 8:00
答え:D
「ある人が毎時10キロのスピードで甲から乙まで自転車をこぐと、午後12:30に到着します。もし毎時15キロのスピードだと、午前11時に到着します。では、彼が出発した時間は?」
※甲地点から乙点までの距離は同じなので、15キロで移動した時にかかる時間をXとします。時速15キロ×X、時速10キロ×(X+1.5時間)、15X=10(X+1.5)。これでXを求めると3時間。11時から3時間を引くと、答えは8時です。
いかがでしたか?試験問題から一部、抜粋してみました。すべて正解できましたか?
合格後に待っているのは“バラ色の生活”か?
では、晴れて公務員になれた暁には“バラ色の生活”が待っているのでしょうか?実際の体験談を集めてみました。
公務員生活はココが“バラ色”
「待遇が良い。私の職場では、昼食が無料で提供される」
「勤務時間は基本9時から5時、残業がないので自由時間が確保できる」
「”公務員“と名乗ることで、他人から得られる信頼度が抜群」
「給料が安定している」
「“人民のために従事している”という誇りを感じている」
さすがは高倍率を突破したエリートたち、羨ましい毎日を送っているようですね。
公務員になれば”永遠に無敵“なのか?
では、中国で一旦公務員になれば生涯幸せな生活が送れるのでしょうか?実はそうとは限りません。中国の公務員は収入が安定していますが、決して高給とは言えません。また、年功序列が優先されることが多く競争がないぶん、「頑張れば一攫千金」という夢を持つことが難しいのです。
今後中国の景気が回復すれば、民間企業で働いたほうがチャンスは多く、待遇・給料面でも優位に立つことが予想されます。
まとめ
中国の公務員試験ブームには近年の景気低迷が関係しています。たとえ合格率が低くても、86倍という超難関にチャレンジし続ける若者もいれば、ディープシークやBYDといった、中国を代表する最先端企業で頑張る若者がいるのも事実。
中国の若者たちの選ぶ道はちがっても、みんな「自分にとっての幸せ」を模索しているのです。