中国人が日系企業に入るには「日本語能力検定1級」を持っていることが前提条件となります。ではそもそも日本語1級ってどのくらい難しいのでしょう?ということで、実際に私(日本人)が過去問を解いてみました。
試験は中国語の試験と同じく「筆記」と「リスニング」に分かれています。
出題は類義語、漢字読み方、長文読解、リスニング等々(これも似ていますね)。
さて、実際に過去問にチャレンジした感想ですが、「結構難しい」でした。これを外国人(中国人)が正解するには大変な努力がいるだろう、と思います。
例えば、類義語の問題です。
ネットにある辞書で「いたわる」を調べると、<照拂(暖かく扱う)怜恤(哀れみ慈しむ)照顾(世話をする)安慰(慰める)慰劳(ねぎらう)>と書いてあるだけなので、丸暗記するだけではこの問題に正解できません。
リスニング問題は会話形式の4択問題。
「先生になぜ怒られたか」を答える問題では、「昨日までに渡さなくちゃいけない資料を渡せなかったんだ」から始まり「飲み会に持っていって酔ってなくしちゃって・・・」と続き、「なんでそんな大切な資料を飲み会に持って行ったのか、ってね」で終わります。
1.資料を昨日までに渡さなかったから
2.飲み会で飲みすぎて寝てしまったから
3・飲み会に資料を持っていったから
4・資料をなくしてしまったから
どれも正解っぽい・・・(さすがに日本人ならわかると思いますが)。
リスニングに関しては引っかけが多く、中には日本語独特の「結論を言わずに濁す」箇所もあり、日本文化も理解していなければ正解するのは難しいと感じました。
その他、新聞のコラムを読ませて筆者の意図が把握できるかをみる問題、細かな「奨学金リスト」を見ながら条件に当てはまるもの全てを選ぶ問題などなど。正直なところ、全部解いたら結構疲れました(特に長文問題)。
全体的に高度なテスト内容ですが、合格ラインは6割程度、口語試験なし、全て選択問題など、「中国語の検定試験よりはチャレンジしやすいかな?」とも思いました。
皆さんも、お時間があればチャレンジしてみてください!