「上海は中国ではない」というジョークがあるのをご存じでしょうか?これはビジネスのため上海にやってきた外国人が、自分がイメージする中国と上海との間にあるギャップの大きさに驚いたことから発した言葉です。
上海は中国経済の中心地であり世界有数の国際都市でもあります。上海市公安局による「在上海常住外国人人口 」調査によると、2023年末の時点で17万3,000人もの外国人が上海に暮らしているのです。
そのせいもあってでしょうか。私は中国の幾つかの都市に滞在経験がありますが、上海はさまざまな面で「他の地域とは違う」と感じました。
本記事では、実際に上海で生活して感じた、中国の他の地域との「違い」について解説していきます。
目次
- 犬も歩けば「カフェ」にあたる?上海のカフェ数は世界一
- コーヒー1杯から本格的な北京ダックまで、上海はデリバリー天国
- 上海にいる柴犬の数は日本より多い?
- ここは本当に中国?公共交通機関が静か
- 上海語を話すワタシはオシャレ
1.犬も歩けば「カフェ」にあたる?上海のカフェ数は世界一
上海はともかくカフェが多いです。「上海購物中心2023年度発展報告」によると、2023年の時点で上海には8,500店舗以上のカフェがあり、その店舗数は東京・ロンドンを抜いて世界一となっています。私が住んでいたマンションは大型マンションではないものの、一階には2軒もカフェがありました。
上海では、おしゃれでインスタ映えしそうなカフェが日々オープンしています。また、競争の激しいコーヒーチェーンでは「白酒コーヒー」「豚の角煮ラテ」など、話題を呼びそうな変わり種コーヒーが続々と売り出され、新し物好きな上海人がいつも行列を作っています。
2.コーヒー1杯から本格的北京ダックまで、上海はデリバリー天国
上海(中国)はデリバリーが便利です。なんといっても、送料が無料だったり圧倒的に安いため、「一階にあるコーヒーショップから1杯のコーヒーをデリバリー」といったことも日常茶飯事。
高級レストランを含むほとんどのレストランがデリバリーに対応しており、北京ダックの名店「全聚徳」だってデリバリーが可能です!しかし、やっぱり北京ダックに関してはお店でカットしてもらって食べる方が美味しく感じますね。
3.上海にいる柴犬の数は日本より多い?
上海は空前の柴犬ブーム。飼い主と街を散歩する柴犬をともかくよく見かけます。『小紅書』(中国版インスタグラム)に柴犬と自分の微笑ましいツーショット写真をアップするユーザーも少なくありません。
柴犬の魅力は?という質問に対し、ある上海人の柴犬オーナーは「微笑んでいるような口元が可愛い」「頭がよくてご主人に忠実なところ」と答えていました。日本の代表犬種である柴犬が世界で可愛がられるのは、ちょっと嬉しい気分になりますね。
4.ここは本当に中国?公共交通機関が静か
中国人というと「声が大きい」というイメージを持つ方も少なくないと思います。しかし、上海の公共交通機関である地下鉄やバスの車内は極めて静かです。乗客はスマホを見たり、小声で話したりしていて、さすが国際都市!と思わずにはいられません。
ですから、春節や国慶節などで地方から観光客が遊びにくる時期になると、上海の地下鉄車内は途端に賑やかになるのです。
5.上海語を話すワタシはオシャレ
方言はおじいちゃんやおばあちゃんが使う言葉だと思っていましたが、上海では若くてオシャレな女性ほど街中で”上海語”を話していました。これは、「私は上海人よ」というプライドの表れなんだとか…。この是非についてはネットでよく討論が行われています。
そういえば、中国の北方に住む友人がよく「上海人は気取っているから嫌い」と言っていたことを思い出します(笑)。
まとめ
まぎれもなく中国なのに、どこか中国らしくない都市・上海。超近代的な高層ビルと歴史的な建築物の融合が美しく、私も「魔都・上海」に魅了されたひとりです。
今、コロナが明けて上海に赴任・留学する日本人が増えています。もしチャンスがあったら、日々変化していく上海をあなたの目で確かめてみてください。この街が「魔都」と呼ばれる所以がわかるかもしれません。